CO2レーザ

CO2レーザは、放電によって励起されたCO2分子により放出された光がレーザ光として発振します。
レーザ光としての波長は10.6μmと9.4μmがありますが、一般的には9.4μmの発振が弱いため、10.6μmを発振光としています。

●CO2レーザの特長

CO2レーザ発振器の特長は、発振効率が高く、大出力のCW(連続)発振が可能です。CO2レーザの波長(10.6μm)は、固体材料の吸収において金属だけでなく、樹脂系などの非金属に対しても優れているため、幅広く加工用途に使用されています。

●CO2レーザの光学系

CO2レーザ発振器の光学系には、伝送系としてYAGレーザのようにファイバー伝送ができないため反射ミラーが多用されています。ミラーが多用される光学系の難点は、1枚のミラーが光軸ズレを起こすとすべての光軸を合わせる必要が出てくるためメンテナンス時間を要するところです。また、レンズなどの透過材料には一般の光学ガラスが波長10.6μmに対し不透過であるため、透過率の高いZnS(ジンクセレン)やGe(ゲルマニウム)など高価な光学材料を使用しています。

●CO2レーザ発振器

従来のCO2レーザ発振器では、レーザガスが充填された発振器内で励起されたレーザ光を出力ミラーから取り出し、複数の反射ミラーで加工ヘッドまで伝送していました。日新産業が保有するファイバーレーザ発振器では、発振部分に空間共振器を持たないモノリシック構造になっており、複数ユニットから出力されるパワーを1本の光ファイバーにまとめて加工ヘッドまで伝送していますので、優れたビーム品質と加工性能を有しています。

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